@ayrton27
Ayrton Senna

天声人語 2012年10月13日(土)付 およそ戦争は「大人の男」が始め、あすを担う女性と子どもの犠牲に耐えかねて終わる。武力をもてあそぶ者にとって、時に「おんなこども」は煙たい。それが物申す人であれば、脅威にも映ろう▼パキスタンの武装勢力が、彼らの非道ぶりを訴えた14歳の少女を狙い撃ちにした。テロ組織アルカイダにつながるパキスタン・タリバーン運動(TTP)は犯行を認め、「誰だろうが逆らう者は殺す」と居直る▼銃撃されたマララ・ユスフザイさんは、女子教育を認めないTTPに屈せず、おびえながら学校に通う日々を3年前からブログに記してきた。パキスタン政府は平和賞を贈り、共感の輪が世界に広がったが、TTPには睨(にら)まれた▼地元の警察によると、下校の生徒を乗せたスクールバスに覆面の男が乗り込み、「マララはどこだ」とすごんで発砲したそうだ。銃弾は頭部に当たり、予断を許さぬ容体という。他の少女2人も負傷した▼見境なしとはこのことだ。子どもまで手にかける歪(ゆが)んだ大義に言葉を失う。過激なイスラム主義を奉じるタリバーンは、支配地で娯楽を禁じるなど、厳しい戒律を強いてきた。アフガニスタンでは、貴重なバーミヤンの大仏を「偶像崇拝だ」と爆破している▼蛮行の数々は、平和を愛するほとんどのイスラム教徒にも迷惑至極だろう。今はただ彼女の快復をアラー(神)に祈りたい。――少し休もうか、マララ。君を貫いた銃弾は、何万倍もの怒りとなって、女性差別と狂信者たちを撃つはずだ。


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