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≪毎日新聞≫「放射能つけたぞ」発言、報道の流れ   ※ ▼【  】は署名なしの記事

  ~全て、毎日jp から引用

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【鉢呂経産相:辞任 放射能発言で引責】 2011年9月11日 東京朝刊

 鉢呂吉雄経済産業相は10日夜、東京電力福島第1原発事故を巡る不適切な言動の責任を取り、野田佳彦首相に辞任を申し出て、了承された。内閣発足9日目に原発を所管する重要閣僚が辞任したことで、野田政権に大きな痛手となるのは必至。首相は後任の人選を急ぐが、野党は首相の任命責任を追及する構えで、首相は出だしから足をすくわれた。

 鉢呂氏は10日午後7時から、首相と東京都内の衆院議員宿舎で会談し、「内閣の発足直後で大変迷惑をかけるが、辞任の申し出をさせていただきたい」と自ら辞任を申し出た。

 同9時25分から、経産省で緊急に記者会見した鉢呂氏は「私の一連の発言で国民に、とりわけ福島県民に多大な不信の念を抱かせ、心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 辞任理由として、8日に報道陣に「放射能をつけたぞ」との趣旨の発言をしたことと、9日の記者会見で原発周辺を「死の町」と表現したことを挙げ「大半は視察の中身の真剣な報告をしたが、不信を抱かせる言動があったととらえられた」と釈明。「放射能をつけた」との発言については「記憶が定かでない」と述べた。政府は10日夜の持ち回り閣議で、11日付で藤村修官房長官が経産相の臨時代理に就くことを決定した。12日に後任の認証式を行う予定。

 首相が早期辞任を了承したのは、鉢呂氏を続投させれば臨時国会が冒頭から立ち往生する恐れがあるためだ。自民党など野党は参院に鉢呂氏の問責決議案を提出する姿勢をみせていた。09年9月の民主党政権発足後、辞任・罷免になった閣僚は、柳田稔法相、松本龍復興担当相らに続き7人目となる。

 鉢呂氏は衆院北海道4区選出で現在7期。北海道新十津川町出身で、農協参事を経て90年衆院選で初当選。大蔵政務次官や民主党国対委員長、党副代表などを歴任し、2日に発足した野田内閣で経産相として初入閣した。

【高塚保、和田憲二】


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【鉢呂経産相辞任:臨時国会前に収拾急ぐ 自民、対決姿勢強める】 2011年9月11日 東京朝刊

 東日本大震災からの復興と原発事故の収束を最優先課題に掲げた2日の組閣からわずか9日目、野田内閣は原発事故対応や原子力政策の見直しを担当する鉢呂吉雄経済産業相の辞任で大きくつまずいた。野党側は13日から始まる臨時国会で野田佳彦首相の任命責任を追及する構え。首相は復興経費を計上する11年度第3次補正予算案の編成へ向け自民、公明両党に与野党協議を呼びかけたが、自民党は対決姿勢を強めている。

【須藤孝、佐藤丈一、片平知宏】

 鉢呂氏は10日夜、地元・北海道の民主党道議らに電話し「首相に迷惑をかけることはできないので潔く辞任した」と説明した。「放射能をつけた」という失言が風評被害に苦しむ被災者の野田内閣に対する信頼を失墜させ、今後の事故対応の障害となることを首相も懸念したとみられる。

 首相としては、初の所信表明演説に臨む13日の臨時国会召集を前に問題収拾を急ぐ必要もあった。「ねじれ国会」では、問題を抱えた閣僚は参院で問責決議案を可決される危険性がつきまとう。政務三役の一人は「このまま続けていれば傷を広げた。そもそも(農政に詳しい)鉢呂さんを専門外の経産相に起用したのが間違いだった」と指摘する。

 野田政権ではほかにも「安全保障に関しては素人」(一川保夫防衛相)、「内閣は不完全な状態」(平野博文・民主党国対委員長)など危うい発言が相次いでいる。自民党の大島理森副総裁は「党内融和だけの『非適材非適所内閣』。首相の任命責任は非常に大きい」と述べ、予算委員会の開催を求めて追及する考えを強調した。

 安住淳財務相は出張先のフランスで記者団に「不用意な発言だったが、それをもって任命責任ということはない」と語り、首相の責任論をけん制。野党側には温度差もあり、公明党の漆原良夫国対委員長は「3次補正を一緒に作ろうという雰囲気を壊すのを最低限に食い止めた。これ以上、この問題を大きくするつもりはない」と早期辞任を評価した。


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【鉢呂経産相辞任:原発対応、混迷も】 2011年9月11日 東京朝刊

 鉢呂吉雄経済産業相の辞任を受け、野田政権の原発への対応やエネルギー政策が混迷する可能性もある。

 鉢呂氏は、定期検査などで停止中の原発再稼働について、地元の理解などを前提に「できるだけ早く」と発言するなど積極的だった。経産省は「後任が再稼働に慎重であれば、今冬以降の電力需給問題が心配になる」(幹部)との懸念を強めている。

 一方で、鉢呂氏は「耐用年数の過ぎた原子炉を廃炉にし、新規の原発は難しい」と述べ、前政権の「減原発」を引き継ぐ考えを示していた。また、中長期のエネルギー政策を議論する「総合資源エネルギー調査会」に原発に批判的なメンバーも加える意向を表明。人選を始めていたが、後任人事次第では白紙に戻る可能性もある。

 また、11年度第3次補正予算案については、鉢呂氏の肝いりで、蓄電池など家庭や企業の省エネ設備導入を助成する「節電エコ補助金」(2000億円)などを要求したばかりだった。

【野原大輔】


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▼【鉢呂経産相辞任:福島県民ら「当然の結果だ」 深まる政治不信】 2011年9月11日 東京朝刊

 福島第1原発事故を巡って失言を重ねた鉢呂吉雄経済産業相が10日、あっけなく辞任に追い込まれた。「辞任で済む問題ではない」「痛みの分かる大臣を」。震災半年を前に起きた辞任騒動に、各地で失望と怒りの声が上がる。「泥臭い政治」で復興に取り組むと誓った野田政権は、発足からわずか1週間余りで大きくつまずいた。

 「辞任はしょうがない」。夫と離れ、京都市に9歳と1歳の子供2人と避難している福島市の主婦、佐藤美由起さん(36)は「放射能がうつるかのような表現で、子供たちがいじめに遭うかもしれないと心配している」と話した。福島県田村市で「みやこ旅館」を経営する吉田幸弘さん(55)は「永田町では『放射能がうつる』とか、その程度の認識がまん延しているんじゃないかと悲しくなった。次の大臣は国会議員でなくても痛みの分かる地元の人がいい」と望んだ。

 放射性セシウムに汚染された稲わらが見つかった宮城県登米市で肥育農家を営む佐野和夫さん(58)は「あまりにも資質に欠ける発言で辞任は当然。7月以降は牛をほとんど出荷できず収入はゼロで、われわれは放射能の恐ろしさを日々感じている。本気で取り組まなければ解決できるはずがない」と厳しい口調で話した。

 被爆地からも怒りの声が上がった。13歳の時に被爆した広島市の画家、原広司さん(80)は「原爆が落とされた後、被爆者が『放射能がうつる』と侮辱されたことがあった。辞任で済む問題ではなく、66年もたっているのにそういう考え方があることに憤りを感じる」と話した。

 一方で、辞任は不要との意見もある。原発事故で警戒区域や計画的避難区域に指定されている福島県浪江町から福島市内の仮設住宅に移った農業の男性(63)は「原発周辺が『死の町』になっているのは事実で辞めるほどの言動ではなかったと思う。政界はいつも揚げ足取りばかりでうんざり」と嘆いた。

 鉢呂氏の地元・北海道では落胆の声が聞かれた。鉢呂氏は野田佳彦首相と会談した直後、「ご迷惑をかけて申し訳なかった」と複数の民主党道議に電話してきた。地元道議らが「辞める必要はないのではないか」と励ましたが、「首相に迷惑をかけることはできないので、潔く辞任した」などと、さばさばした様子だったという。小樽市の山本文雄・連合後援会会長は「彼は元々、原発に反対だった。辞任は残念」と話した。

 ◇知事「遺憾」
 佐藤雄平・福島県知事は「『福島の再生なくして日本の再生なし』との新政権の姿勢に期待していただけに極めて遺憾に思う。事故の収束や風評被害対策等に全力を挙げなければならないこの時期に、とりわけ経済産業相という重要閣僚のこのような言動は言語道断であり、辞任は当然の結果と受け止めている」とコメントした。


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▼【鉢呂経産相辞任:記者に「放射能つけたぞ」 放射線量「ひどい」説明後】2011年9月11日東京朝刊

 鉢呂吉雄経済産業相は8日午後11時過ぎごろ、福島第1原発の視察を終え防災服姿で東京・赤坂の議員宿舎に帰宅した際、記者団に非公式の取材に応じた。

 10人程度の記者に囲まれた鉢呂氏は「ひどいと感じた」と感想を述べ、放射線量が高い状況を説明。その際、近くにいた毎日新聞男性記者に近寄って防災服をすりつける仕草をし「放射能をつけたぞ」という趣旨の発言をした。その後、除染を急ぐ必要性を強調した。


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▼【鉢呂経産相辞任:会見要旨】 2011年9月10日 23時43分(最終更新 9月11日 0時48分)

  写真=野田首相に辞任を申し出た後、会見する鉢呂吉雄経産相=経産省で2011年9月10日午後9時27分、手塚耕一郎撮影


 ◆私の一連の発言で国民、とりわけ福島県民に多大な不信の念を抱かせたことを、心からおわび申し上げる。猛省しながら福島県民、東日本大震災の被災者に少しでも貢献できるよう、これからひたすら頑張る。

 --首相にいつ、どこで辞任を申し出たのか。

 ◆午後7時から赤坂宿舎で数十分間会った。「野田内閣が発足した直後で大変ご迷惑をおかけするなかで、辞任の申し出をさせていただきたい」と申し出た。

 --辞任理由は。

 ◆一つは9日の会見で「死の町」と表現したこと。また(8日の)視察後に非公式の記者との懇談で、大半は視察の中身の真剣な報告をしたが、不信を抱かせる言動があったととらえられた。非公式の懇談ということで、一つ一つに定かな記憶はない。

 --被災地を見たのに発言した心境は。

 ◆率直に私の見たままを表現した。県民を逆なでする意図はなかったが、適切な言葉がなかった。

 --8日夜に防災服をこすりつけることは本当にあったのか。

 ◆記者が現地に行っていないということで、大変厳しい状況を共有してもらう気持ちで、親しさを込めてそういう仕草に(なった)。非公式の記者懇という気安さもあった。(報道された発言をしたことには)否定的だが、そう言っても済まない問題だと思った。

 --言っていないのに辞めるのか。

 ◆防災服にすり寄せたことはなかったと思うし、どういう言葉だったかは今の段階では分からない。そういった問題も含め判断した。


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▼【鉢呂経産相辞任:「当然の結果だ」 深まる政治不信】
2011年9月10日 22時11分(最終更新 9月10日 23時45分)

  写真=福島入りし放射線量の高い地域の除染について説明を受ける鉢呂吉雄経産相=福島県伊達市霊山町の下小国中央集会所で2011年9月8日、小林努撮影


 福島第1原発事故を巡って失言を重ねた鉢呂吉雄経済産業相が10日、あっけなく辞任に追い込まれた。「辞任で済む問題ではない」「痛みの分かる大臣を」。震災半年を前に起きた辞任騒動に、各地で失望と怒りの声が上がる。「泥臭い政治」で復興に取り組むと誓った野田政権は、発足からわずか1週間余りで大きくつまずいた。

 「辞任はしょうがない」。夫と離れ、京都市に9歳と1歳の子供2人と避難している福島市の主婦、佐藤美由起さん(36)は「放射能がうつるかのような表現で、子供たちがいじめに遭うかもしれないと心配している」と話した。福島県田村市で「みやこ旅館」を経営する吉田幸弘さん(55)は「永田町では『放射能がうつる』とか、その程度の認識がまん延しているんじゃないかと悲しくなった。次の大臣は国会議員でなくても痛みの分かる地元の人がいい」と望んだ。

 放射性セシウムに汚染された稲わらが見つかった宮城県登米市で肥育農家を営む佐野和夫さん(58)は「あまりにも資質に欠ける発言で辞任は当然。7月以降は牛をほとんど出荷できず収入はゼロで、われわれは放射能の恐ろしさを日々感じている。本気で取り組まなければ解決できるはずがない」と厳しい口調で話した。

 被爆地からも怒りの声が上がった。13歳の時に被爆した広島市の画家、原広司さん(80)は「原爆が落とされた後、被爆者が『放射能がうつる』と侮辱されたことがあった。辞任で済む問題ではなく、66年もたっているのにそういう考え方があることに憤りを感じる」と話した。

 一方で、辞任は不要との意見もある。原発事故で警戒区域や計画的避難区域に指定されている福島県浪江町から福島市内の仮設住宅に移った農業の男性(63)は「原発周辺が『死の町』になっているのは事実で辞める程の言動ではなかったと思う。政界はいつも揚げ足取りばかりでうんざり」と嘆いた。

 鉢呂氏の地元・北海道では落胆の声が聞かれた。鉢呂氏は首相と会談した直後、「ご迷惑をかけて申し訳なかった」と複数の民主党道議に電話してきた。地元道議らが「辞める必要はないのではないか」と励ましたが、「首相に迷惑をかけることはできないので、潔く辞任した」などと、さばさばした様子だったという。小樽市の山本文雄・連合後援会会長は「彼は元々、原発に反対だった。辞任は残念」と話した。

 ◇福島県知事「遺憾」
 佐藤雄平・福島県知事は「『福島の再生なくして日本の再生なし』との新政権の姿勢に期待していただけに極めて遺憾に思う。事故の収束や風評被害対策等に全力を挙げなければならないこの時期に、とりわけ経済産業相という重要閣僚のこのような言動は言語道断であり、辞任は当然の結果と受け止めている」とコメントした。

 ◇舞い上がり型失言
 元民主党事務局長の伊藤惇夫さんの話 かつての自民党の閣僚の失言は、思想信条による確信犯的な発言が多かったが、民主党の場合は、自分が権力の中枢にいる自覚を欠いた舞い上がり型の単純な失言が目立つ。元々が「権力成り金」のようなものだから、大臣の発言の重みがわからず、浮かれてしまう。

 ◇自覚のなさを示す
 前宮城県知事で慶応大教授の浅野史郎さんの話 本来はこの時期の職務の重要性を考えれば、身の引き締まる思いになるはずで、こうした発言がそもそも出てくるはずがない。大臣としての自覚のなさを示しており、辞任は当然だ。それを見抜けなかった野田首相も不明を恥じるべきだ。早期に辞めたのが不幸中の幸いとも言える。


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▼【鉢呂経産相辞任:「放射能つけたぞ」発言 非公式取材で】
2011年9月10日 22時09分(最終更新 9月11日 0時42分)

 鉢呂吉雄経済産業相は8日午後11時過ぎごろ、福島第1原発視察を終え防災服姿のまま東京・赤坂の議員宿舎に帰宅した際、記者団に非公式の取材に応じた。

 10人程度の記者に取り囲まれた鉢呂氏は、視察について「ひどいと感じた」などと感想を述べた。その際、近くにいた毎日新聞男性記者に近寄って防災服をすりつける仕草をし「放射能をつけたぞ」という趣旨の発言をした。その後、除染作業を急ぐ必要性を強調した。


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【鉢呂経産相辞任:原発対応、エネルギー政策混迷も】
2011年9月10日 22時05分(最終更新 9月11日 3時12分)

  写真=失言などが進退問題となり工場視察で多くの記者らに囲まれる鉢呂吉雄経産相(右から2人目)=相模原市で2011年9月10日午後2時39分、武市公孝撮影


 鉢呂吉雄経済産業相の辞任を受け、野田政権の原発への対応やエネルギー政策が混迷する可能性もある。

 鉢呂氏は、定期検査などで停止中の原発再稼働について、地元の理解などを前提に「できるだけ早く」と発言するなど積極的だった。経産省は「後任が再稼働に慎重であれば、今冬以降の電力需給問題が心配になる」(幹部)との懸念を強めている。

 一方で、鉢呂氏は「耐用年数の過ぎた原子炉を廃炉にし、新規の原発は難しい」と述べ、前政権の「減原発」を引き継ぐ考えを示していた。また、中長期のエネルギー政策を議論する「総合資源エネルギー調査会」に原発に批判的なメンバーも加える意向を表明。すでに人選を始めていたが、後任人事次第では白紙に戻る可能性もある。

 また、11年度第3次補正予算案については、鉢呂氏の肝いりで、蓄電池など家庭や企業の省エネ設備導入を助成する「節電エコ補助金」(2000億円)などを要求したばかりだった。円高対策の道筋も不透明となった。

【野原大輔】


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【鉢呂経産相辞任:臨時国会前に収拾急ぐ 自民、対決姿勢】
2011年9月10日 22時03分(最終更新 9月10日 23時41分)

  写真=野田佳彦首相(右)と共に福島入りし放射線量の高い地域の除染について説明を受ける鉢呂吉雄経産相(左)=福島県伊達市の富成小で2011年9月8日、小林努撮影


 東日本大震災からの復興と原発事故の収束を最優先課題に掲げた2日の組閣からわずか9日目、野田内閣は原発事故対応や原子力政策の見直しを担当する鉢呂吉雄経済産業相の辞任で大きくつまずいた。野党側は13日から始まる臨時国会で野田佳彦首相の任命責任を追及する構え。首相は復興経費を計上する11年度第3次補正予算案の編成へ向け自民、公明両党に与野党協議を呼びかけたが、自民党は対決姿勢を強めている。

【須藤孝、佐藤丈一、片平知宏】

 鉢呂氏は10日夜、地元・北海道の民主党道議らに電話し「首相に迷惑をかけることはできないので潔く辞任した」と説明した。「放射能をつけた」という失言が被災者の野田内閣に対する信頼を失墜させ、事故対応の障害となることを首相も懸念したとみられる。

 首相としては、初の所信表明演説に臨む13日の臨時国会召集を前に問題収拾を急ぐ必要もあった。「ねじれ国会」では、問題を抱えた閣僚は参院で問責決議案を可決される危険性がつきまとう。政務三役の一人は「このまま続けていれば傷を広げた。そもそも(農政に詳しい)鉢呂さんを専門外の経産相に起用したのが間違いだった」と指摘する。

 野田政権ではほかにも「安全保障に関しては素人」(一川保夫防衛相)、「内閣は不完全な状態」(平野博文・民主党国対委員長)など危うい発言が相次いでいる。自民党の大島理森副総裁は「党内融和だけの『非適材非適所内閣』。首相の任命責任は非常に大きい」と述べ、予算委員会の開催を求めて追及する考えを強調した。

 安住淳財務相は出張先のフランスで記者団に「不用意な発言だったが、それをもって任命責任ということはない」と語り、首相の責任論をけん制。野党側には温度差もあり、公明党の漆原良夫国対委員長は「3次補正を一緒に作ろうという雰囲気を壊すのを最低限に食い止めた。これ以上、この問題を大きくするつもりはない」と早期辞任を評価した。


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【鉢呂経産相:辞任 「放射能」不適切発言で引責】
2011年9月10日 20時16分(最終更新 9月11日 0時29分)

  写真=会見で辞任を表明し、頭を下げる鉢呂吉雄経産相=経産省で2011年9月10日午後9時25分、手塚耕一郎撮影


 鉢呂吉雄経済産業相は10日夜、東京電力福島第1原発事故を巡る不適切な言動の責任を取り、野田佳彦首相に辞任を申し出て、了承された。内閣発足9日目に原発を所管する重要閣僚が辞任したことで、野田政権に大きな痛手となるのは必至。首相は後任の人選を急ぐが、野党は首相の任命責任を追及する構えで、首相は出だしから足をすくわれた。

 鉢呂氏は10日午後7時から、首相と東京都内の衆院議員宿舎で会談し、「内閣の発足直後で大変迷惑をかけるが、辞任の申し出をさせていただきたい」と自ら辞任を申し出た。

 同9時25分から、経産省で緊急に記者会見した鉢呂氏は「私の一連の発言で国民に、とりわけ福島県民に多大な不信の念を抱かせ、心からおわび申し上げる」と謝罪した。

 辞任理由として、8日に報道陣に「放射能をつけたぞ」との趣旨の発言をしたことと、9日の記者会見で原発周辺を「死の町」と表現したことを挙げ「大半は視察の中身の真剣な報告をしたが、不信を抱かせる言動があったととらえられた」と釈明。「放射能をつけた」との発言については「記憶が定かでない」と述べた。政府は10日夜の持ち回り閣議で、11日付で藤村修官房長官が経産相の臨時代理に就くことを決定した。12日に後任の認証式を行う予定。

 首相が早期辞任を了承したのは、鉢呂氏を続投させれば臨時国会が冒頭から立ち往生する恐れがあるためだ。自民党など野党は参院に鉢呂氏の問責決議案を提出する姿勢をみせていた。09年9月の民主党政権発足後、辞任・罷免になった閣僚は、柳田稔法相、松本龍復興担当相らに続き7人目となる。

 鉢呂氏は衆院北海道4区選出で現在7期。北海道新十津川町出身で、農協参事を経て90年衆院選で初当選。大蔵政務次官や民主党国対委員長、党副代表などを歴任し、2日に発足した野田内閣で経産相として初入閣した。

【高塚保、和田憲二】


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【鉢呂経産相:福島原発周辺自治体の首長「あきれて…」】
2011年9月10日 11時50分(最終更新 9月10日 22時33分)

  写真=野田佳彦首相(左)と共に福島入りし放射線量の高い地域の除染について説明を受ける鉢呂吉雄経産相(中央)=福島県伊達市霊山町の下小国中央集会所で2011年9月8日、小林努撮影


 「被災者を侮辱している」「首相にも任命責任がある」。鉢呂吉雄経済産業相の言動は、東京電力福島第1原発周辺自治体の首長らの間にも波紋を広げている。多くは第1原発視察後の意見交換会で本人と顔を合わせていただけに、批判や失望の声が相次いだ。

 第1原発から20キロ圏内の警戒区域にあり、全町避難を強いられている富岡町の遠藤勝也町長は「古里に戻れず苦しんでいる人たちを侮辱するような発言を原発の所管大臣がするとは、あきれてものも言えない。野田首相にも任命責任がある」と憤る。

 一部が警戒区域や緊急時避難準備区域に指定されている田村市の冨塚宥※(ゆうけい)市長は「被災者は子供がいたり、体が弱かったり、仕事が見つからなかったり、それぞれが悩みを抱えている。厳しい生活を強いられている人の気持ちが分からないから、こういう言動を繰り返すのだろう」と、被災者の現状への理解不足がこうした発言につながったと指摘する。

 新内閣への期待を裏切られ、失望感をにじませる首長もいた。

 大熊町の渡辺利綱町長は「8日の第1原発視察後の地元首長との会談で、内閣として復興に取り組む決意を聞いていただけに、非常に残念」。

 山田基星・広野町長は「放射能に関しては、冗談でも言ってはいけないことで、本当に悔しい。8日に野田首相とも会談し、ようやくちょっと期待できるかなと思っていたところだったのに」と嘆いた。

【田中裕之、袴田貴行、福永方人】

※日ヘンに景


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【鉢呂経産相:「放射能つけた」発言 党内からも辞任論噴出】
2011年9月10日 11時14分(最終更新 9月10日 13時23分)

  写真=失言問題について記者の質問に答える鉢呂吉雄経産相=東京都港区の衆議院赤坂議員宿舎で2011年9月10日、木葉健二撮影


 鉢呂吉雄経済産業相が東京電力福島第1原発の周辺市町村を「死の町」と表現し、報道陣に「放射能をつけたぞ」という趣旨の発言をした問題を巡り、民主党内で10日、「自発的辞任になるのではないか」などと経産相の辞任論が浮上した。野田佳彦首相は10日昼、鉢呂氏と早急に会談し真意を確かめる考えを表明。鉢呂氏は同日昼、東京都内で記者団に「全力を挙げて原発事故の収束に今後も頑張っていきたい」と述べ、続投する意向を示した。

 野党は鉢呂氏の自発的辞任か首相による罷免を求め、任命責任も追及する構えで、首相はぎりぎりの判断を迫られている。

 首相は10日昼、「放射能をつけたぞ」との発言に関し、「そういう報道があることは承知している。実際に本人によく真意を確かめたいので、直接会う機会をなるべく早く取りたい」と述べた。視察先の宮城県気仙沼市で記者団に語った。首相は10日夜の帰京後にも鉢呂氏に会うとみられる。

 鉢呂氏は「放射能をつけた」とする発言について「一歩ぐらい(記者に)近づいた記憶しかない。しぐさはあったかもしれないが、言葉は記憶にない」と述べた。さらに「福島の被災地の皆さんに不信の念を与えたとすれば、心からおわび申し上げたい」と語った。

 民主党の福山哲郎前官房副長官は10日午前のTBSの番組で「死の町」と発言したことに、「不適切だ。今後いろいろな動きが出てくる」と語り、進退問題に発展するとの認識を示した。一連の言動には与党内でも批判が出ており、閣僚経験者は「福島の被災者の気持ちを逆なでする言動で、きつい。自発的辞任になるのではないか」と語った。

 前原誠司政調会長は10日午前、東京都内で記者団に「事実とすると大変由々しきことだ。今日中にしっかりと真意を説明することが大事だ」と述べ、早急に説明責任を果たすよう求めた。

 一方、自民党の石破茂政調会長は10日午前、「自ら辞任するか、首相が罷免しなければ(国会は)動かない。(鉢呂氏のもとで)審議するのは難しい」と述べ、鉢呂氏が辞任しなければ13日召集の国会審議への影響は避けられないと指摘。「(衆院での)不信任決議や、(参院での)問責決議にも十分に値する」と強調した。

 鉢呂氏は8日、福島第1原発などを視察。帰京後、防災服を着替えないまま議員宿舎に帰り、報道陣の一人に防災服をすりつけるようにし「放射能をつけたぞ」との趣旨の発言をした。9日午前の記者会見では視察に関し「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死の町という形でした」と発言。首相が謝罪と訂正を求めたことなどから、9日午後に再び記者会見し発言を撤回し謝罪した。

【野口武則、佐藤丈一】


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【鉢呂経産相:失言 福島「ふざけるな」「くだらない」の声】
2011年9月10日 2時30分

  写真=鉢呂吉雄経産相=津村豊和撮影


 「不用意」では済まされない発言が、東京電力福島第1原発を視察したばかりの閣僚から飛び出した。発言の主は原発を所管する鉢呂吉雄経済産業相。今も避難生活を強いられる被災者、原発事故を巡る政府の対応に振り回されてきた自治体の首長らからは「この人には何を言っても届かない」「辞任に値する」との声も上がった。

【神保圭作、高橋直純、田中裕之】

 福島県南相馬市の自宅が立ち入り規制中の警戒区域(原発から20キロ圏)内にある主婦、黒沢千恵子さん(41)は、中2と小6の子供と一緒に同市内の警戒区域外にある仮設住宅に身を寄せている。「『死の町』とか『放射能をつける』とか、住民にとっては言ってほしくないこと。子供にもそういう目が向けられていると思うと怖い」と話す。

 第1原発が立地する大熊町から猪苗代町のホテル「リステル猪苗代」に避難している無職、福岡渉一さん(60)は「あそこを見てきたら、まともな街じゃないということは誰でも分かるが、『死の町』とまで言うのなら国はもう住めないと早く宣言してほしい」といらだちを募らせた。

 大熊町から白河市に避難している元畜産農家の池田美喜子さん(52)は原発事故のため廃業に追い込まれた。「肉牛30頭を置いて来ざるを得なかった人の気持ちを全く理解していない。こうした発言が風評被害を拡大させることになるのだろうが、この人には何を言っても届かない」と語った。

 計画的避難区域に指定されている飯舘村の菅野典雄村長は「ふざけるなと言いたい。我々は放射能で何十年も苦しまなければならない状況にある。政治家としてまともに理解しているとは思えない発言で辞任に値する」と怒りをあらわにした。

 原発作業員も憤りを隠さない。大熊町から田村市の仮設住宅に避難中で、第1原発での作業経験がある亀田典夫さん(59)は「原発作業員たちが事故をどうにか収束させようと懸命に働いているのに、開いた口がふさがらない」と話す。現在も福島県外の原発で働いている双葉町出身の男性(24)は「『放射能をつけたぞ』は子供じみていて本当にくだらない。そんな発言をするくらいなら視察に来ないでほしい」とあきれた様子だった。

 ◇民主議員も戸惑い
 鉢呂経産相の発言には民主党議員からも戸惑いの声が上がった。

 福島県出身の山口和之衆院議員(比例東北)は「言葉だけでは判断できない。今、福島は復興に向けて全力で戦わなくてはならない時。揚げ足取りで国会がストップするようなことになってほしくない」と話す。

 古賀一成衆院議員(比例九州)は「責任者として現場に行ってきたことを何か表現したかったのだろうか。こんなことで、もし政権がガタガタするなら日本の政治は世界の笑いものになる」と述べた。

【青島顕】


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▼【鉢呂経産相:「放射能つけた」発言 辞任やむなしの声も】
2011年9月10日 2時30分(最終更新 9月10日 2時59分)

  写真=東京電力福島第1原発を視察した際の鉢呂吉雄経済産業相(左)。中央は野田佳彦首相、右は細野豪志原発事故担当相=福島第1原発の免震重要棟で2011年9月8日、内閣広報室提供


 鉢呂吉雄経済産業相が東京電力福島第1原発の視察を終えた8日夜、東京都内で報道陣の一人に近寄って防災服をすりつける仕草をし、「放射能をつけたぞ」という趣旨の発言をした。鉢呂氏は9日午前の会見でも福島第1原発の周辺市町村を「死の町」と発言し、同日午後にこの発言を撤回して陳謝した。

 原発を所管する担当閣僚として不適切な言動との批判が出るのは必至で、政府・与党内からは「辞めざるを得ないのではないか」との見方が出ている。閣僚の一人は「こういう話が続くと厳しいかもしれない。救いようがないかもしれない」と語った。

 報道陣は、鉢呂氏の福島第1原発視察の見解などを聞くため、8日午後11時過ぎに東京・赤坂の議員宿舎で取材していた。10人程度の記者が鉢呂氏を取り囲み、鉢呂氏はたまたま近くにいた毎日新聞記者に近寄り、防災服をすりつける仕草をした。鉢呂氏はすりつける仕草をした後、報道陣に「除染をしっかりしないといけないと思った」などと語った。

 鉢呂氏は8日、野田佳彦首相に同行して、福島第1原発や原発から半径20キロの警戒区域を視察した。その後、帰京し、防災服を着替えないまま、議員宿舎に戻り、報道陣の取材に応じていた。

 鉢呂氏は9日夜、報道陣に対し、「放射能をつけたぞ」との発言について、「(記者に)近づいて行って触れることもあったかもしれない。そういうこと(放射能をつけたぞ)は言っていないと思う」と釈明した。

 鉢呂氏は9日午前の閣議後会見で、8日に福島第1原発などを視察した際の印象について「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死の町という形でした」と発言した。野田首相は9日、訪問先の三重県紀宝町で記者団に「不穏当な発言だ。謝罪して訂正してほしい」と要求。これを受け、鉢呂氏は9日午後、「被災地に誤解を与える表現だった。軽率だった。被災をされている皆さんが戻れるように、除染対策などを強力に進めるということを申し上げたかった」と釈明した。

 藤村修官房長官は9日の会見で、鉢呂氏が佐藤雄平福島県知事に謝罪の電話をしたことを明らかにした。「ただちに(経産相としての)適格性につながるとは思わない」と閣僚を辞任する必要はないとの認識を表明。一川保夫防衛相の「素人だが文民統制」など問題発言が続いていることを踏まえ、近く各閣僚に発言に注意するよう求める考えを示した。

 一方、野党からは鉢呂氏の自発的な辞任や更迭を求める声が相次いだ。自民党の石破茂政調会長は「経産相としてではなく人間として不適格で、間違いなく辞任だ」と批判。公明党の斉藤鉄夫幹事長代行は「大臣として不適格で自ら辞意を表明すべきだ。首相の任命責任も問われる」と語った。鉢呂氏は衆院北海道4区選出で当選7回。大蔵政務次官や民主党国対委員長などを歴任している。


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【鉢呂経産相:『ゴースト・タウン』…発言は海外でも報道】
2011年9月10日 2時30分(最終更新 9月10日 2時55分)

  写真=鉢呂吉雄経産相=武市公孝撮影


 海外通信社は9日夜、鉢呂吉雄経済産業相の発言を相次いで報じた。AFP通信は東京発で「日本の新大臣が、福島原発で大きく傷ついた地域を『ゴースト・タウン』と呼び、怒りを招いた」と報道。共同通信の報道を引用する形で「記者に『放射能をうつすぞ』と語った」と伝えた。AP通信も東京発で、鉢呂経産相が「死の町」と発言、陳謝したと報じた。

【服部正法】


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▼【鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容】
2011年9月10日

  写真=失言問題について記者の質問に答え、頭を下げる鉢呂吉雄経産相=東京都港区の衆議院赤坂議員宿舎で2011年9月10日午後0時37分、木葉健二撮影


 ◇8日夜の報道陣とのやりとり
 8日夜の鉢呂経産相と報道陣の主なやりとりは次の通り。

 Q (福島第1原発の)視察どうでした?

 A やっぱり、ひどいと感じた。(記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞ。いろいろ回ったけど、除染をしないと始まらないな。除染をしっかりしないといけないと思った。

 Q 予算措置は?

 A あす、予備費の2200億の関連で閣議決定する。それでも足りないよね。じゃ、おやすみ。

 ◇9日夜の主な説明内容
 鉢呂経産相の9日夜の報道陣に対する主な説明は次の通り。

 親しい記者さんたちがいて福島の厳しい現実があるということは話した。近づいて行って触れることもあったかもしれない。そういうこと(放射能をつけたぞ)は言っていないと思う。厳しい現実があるという話はした。真意は違いますから。


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【野田内閣:発足1週間 官僚との関係修復に動く】
2011年9月9日 22時18分(最終更新 9月10日 1時19分)

  写真=野田佳彦首相(左)と藤村修官房長官


 野田内閣が2日発足して、9日で1週間が経過した。野田佳彦首相は、記者会見など対外的な発信の機会を極端に減らし、失点を防ぐ「安全運転」に徹してきた。しかし、鉢呂吉雄経済産業相の失言で、いきなり窮地に立たされた。他方、菅前政権で悪化した各府省との関係は、新政権で官僚との「融和」が着々と進んでいる。【松尾良、高橋恵子】

 ◆増える接触

 野田政権で初の「各府省連絡会議」が9日首相官邸で開かれ、藤村修官房長官は「(各府省の)政務三役とよく相談し、行政刷新に最大限取り組んでほしい」と、事務次官らに指示した。野田首相は議論の対象を政策全般に拡大。首相周辺は「鳩菅政権のように、勝手な有識者の意見を聞いて官僚を遠ざけることは絶対やらない」と、霞が関との「対話」路線を強調する。

 首相のもとを訪れる官僚も増えた。菅直人前首相の就任から7日間で比べると、辞令交付の時や首相秘書官を除き、菅氏が官僚だけと面会したのは1回のみ。野田首相は各省次官から説明を受けるなど7回を数え、「官僚排除」に走った前政権との違いが表れた。

 ◆計算外


野田首相と藤村官房長官の「安全運転」コメントの例
 野田首相は2日の就任会見以降、正式な会見を一度も開かず、歩きながら記者団の問いかけに答える「声かけ取材」に無言を通すことも多い。首相は周辺に「余計なことを言わない、やらない」と漏らし、「守りの姿勢」に専念。側近の藤村官房長官も、初入閣の不安定さをのぞかせつつも、平日に1日2回の会見を無難にこなしていた。

 しかし、他の閣僚には首相官邸の意向が徹底されておらず、閣僚の不用意な発言が相次いでいる。内閣発足当初、一川保夫防衛相が「安全保障に関しては素人だが、これが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と発言。発信より安全運転を優先したはずの野田内閣は、鉢呂氏の発言の早期収拾に追われ、足元から大きく揺らいでいる。


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【鉢呂経産相:「死の町」発言を撤回 野党は追及の構え】
2011年9月9日 20時34分(最終更新 9月9日 22時27分)

  写真=会見で自身の発言について陳謝・撤回する鉢呂吉雄経済産業相=経産省で2011年9月9日午後4時ごろ、和田撮影


 鉢呂吉雄経済産業相は9日の閣議後会見で、東京電力福島第1原発の周辺地域について「死の町」と発言した。野田佳彦首相は同日、訪問先の三重県紀宝町で記者団に「不穏当な発言だ。謝罪して訂正してほしい」と要求。これを受け、鉢呂経産相は同日午後、「被災地に誤解を与える表現だった」と陳謝し、発言を撤回した。しかし、野党は「大臣として失格」(自民党の大島理森副総裁)と批判を強めており、臨時国会で首相の任命責任を含めて厳しく追及する構えだ。

 鉢呂経産相は9日午前の会見で、首相に同行して8日に福島第1原発などを視察した際の印象について「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死の町という形でした」と発言。2度目の会見では「軽率だった。被災をされている皆さんが戻れるように、除染対策などを強力に進めるということを申し上げたかった」と釈明した。

 一方、藤村修官房長官は9日の記者会見で、鉢呂経産相が佐藤雄平福島県知事に対し、謝罪の電話をしたことを明らかにした。その上で「ただちに(経産相としての)適格性につながるとは思わない」と閣僚を辞任する必要はないとの認識を表明。一川保夫防衛相の「素人だが文民統制」など問題発言が続いていることを踏まえ、近く各閣僚に発言に注意するよう求める考えを示した。

 鉢呂経産相の発言に対し、野党は一斉に反発した。自民党の逢沢一郎国対委員長は9日、記者団に対し「(被災地の)希望を打ち砕く暴言で、首相の任命責任を問わざるを得ない」と批判。公明党の斉藤鉄夫幹事長代行も、取材に対し「被災者の心を踏みにじる発言だ。大臣として不適任で、首相の任命責任も問われてしかるべきだ」と断じた。

【影山哲也、念佛明奈】


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【福島第1原発:周辺市町村 鉢呂経産相「まさに死の町」】
2011年9月9日 12時41分(最終更新 9月9日 13時07分)

鉢呂吉雄経済産業相
 鉢呂吉雄経済産業相は9日の閣議後会見で、野田佳彦首相に同行して8日に東京電力福島第1原発などを視察した際の印象について「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない、まさに死の町という形でした」と述べた。周辺住民は原発事故の影響で避難しており、担当閣僚の発言として配慮を欠くとの批判も出そうだ。

 鉢呂経産相は原発から半径20キロの警戒区域内を視察し、関係する市町村長と意見交換した。会見では、事故現場で収束作業に当たる作業員らについて「予想以上に前向きで明るく、活力を持って取り組んでいる」と印象を語り、放射性物質の除染対策に関しては「政府として全面的にバックアップしたい」とも述べた。

【和田憲二】


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≪関連記事≫

【閣僚に聞く:野田内閣 小宮山洋子厚労相/鉢呂吉雄経産相】 2011年9月8日 東京朝刊


 --小宮山洋子厚労相- - -記事は省略

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 ◇原発再稼働できるだけ早く--鉢呂吉雄経産相
 定期検査などで停止中の原発の再稼働については、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、IAEA(国際原子力機関)の評価を求め、それを政治の段階で基準を作って判断をし、地域の理解を得ることが前提だ。再稼働が年内にできるか見通せないが、できるだけ早くと思っている。

 原発依存度を減らす工程表を総合資源エネルギー調査会で作る。中間的な考えを年内に求め、年明けに最終判断する。原発については、基本的に新設は困難で、寿命がきたものは廃止する。新エネルギー、省エネ、火力などベストミックスを求めていきたい。調査会委員の人選では原発反対派も取り込む。

 原発輸出は、日本の技術に信頼性があればやっていくことになると思う。しかし、官民挙げてというのは難しい。

 今冬の電力制限令は回避できると思っているが、来夏は原発再稼働がなければ、全原子炉が停止し、かなり厳しい。電気料金値上げについては、電力会社から申請があれば、よく中身を精査して、本当に値上げすべきかどうか、厳正に判断する。

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)は、参加国の交渉状況、被災地の問題、産業空洞化の問題などさまざまな要件があり、すぐに判断できる段階ではない。総理を中心に早く結論を出したい。超円高など今の経済状況を踏まえれば、法人税5%引き下げは当然で、この段階でやるべきだと思うが、最終的には与野党合意に従いたい。【聞き手・野原大輔】

 ◇聞いてひと言
 農政に詳しく、経済産業は自ら「専門家でない」というせいか、慎重な言い回しが多かった。原発、エネルギー、TPPなど課題は山積。国民目線に立ったビジョンを示すようリーダーシップを発揮してほしい。(野原)



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毎日の記事のみで時系列で追うと…

※10日 2時30分に同時UPされた記事が3つ、鉢呂吉雄経済産業相の記事を同時に、署名記事の記者数が5名+無記名記事に?名が追い、書き上げたということになる。

 東日本震災から6ヶ月…ここまでの執念を東電や保安院、海洋汚染の実態に向けるなら理解もできるけど…
 まして、囲み取材での言動について、どの記者が放射能発言を聞いたのかの取材も無い様子。仲間内で確かめたら済む程度の取材だと推測。

 原発事故対策を担う閣僚としての鉢呂経産相の資質に…若しくは、報道に関わる者としての資質に疑義が生じたのか…送り火騒動と同質の「報道の劣化」に勘づいた方も多かったと思います。

 TVと新聞しか観ていない知人達に、また経緯を説明しないとあかんし…
記者さんには、こんなに暇があるってことが分かっただけやった。
 


事の始まりは…
9日 午前 閣議後会見での鉢呂経産相『「まさに死の町」』発言

9日 12時41分 閣議後会見での『「まさに死の町」』発言が【和田憲二】記者が記事に
  ↓
9日 野田佳彦首相、訪問先三重県紀宝町で記者団に「不穏当な発言だ。謝罪して訂正してほしい」と要求
9日 鉢呂経産相が佐藤雄平福島県知事に対し、謝罪の電話
  ↓
9日 午後4時  鉢呂経産相「被災地に誤解を与える表現だった」と陳謝し、発言を撤回
この会見を【和田憲二】記者が写真撮影か?
  ↓
9日 20時34分 【影山哲也、念佛明奈】記者記事。3者とも9日午後の取材?
(自民党の大島理森副総裁)「大臣として失格」臨時国会で首相の任命責任を含めて厳しく追及する
(公明党の斉藤鉄夫幹事長代行)「被災者の心を踏みにじる発言だ。大臣として不適任で、首相の任 命責任も問われてしかるべきだ」
(自民党の逢沢一郎国対委員長)「(被災地の)希望を打ち砕く暴言で、首相の任命責任を問わざるを得ない」
  ↓
9日 夜 報道陣に対し 「近づいて行って触れることもあったかもしれない。そういうこと(放射能をつけたぞ)は言っていない」 
  ↓
10日 午後0時37分 鉢呂吉雄経産相、衆議院赤坂議員宿舎で失言問題について記者の質問に答え、頭を下げる
  ↓
10日 無記名の記事▼【鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容】で、
初めて、8日 (記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞという記事が出る

  ↓
※10日 2時30分 無記名記事⇒▼【鉢呂経産相:「放射能つけた」発言 辞任やむなしの声も】

※10日 2時30分 【服部正法】記者の記事⇒【鉢呂経産相:『ゴースト・タウン』…発言は海外でも報道】
 発言は海外でも報道との記事⇒AFP通信、東京発で「日本の新大臣が、福島原発で大きく傷ついた地域を『ゴースト・タウン』と呼び、怒りを招いた」、AP通信も東京発で、鉢呂経産相が「死の町」と発言、陳謝との内容

※10日 2時30分 【神保圭作、高橋直純、田中裕之】記者記事⇒
【鉢呂経産相:失言 福島「ふざけるな」「くだらない」の声】
 「不用意」では済まされない発言が、東京電力福島第1原発を視察したばかりの閣僚から飛び出した。発言の主は原発を所管する鉢呂吉雄経済産業相。今も避難生活を強いられる被災者、原発事故を巡る政府の対応に振り回されてきた自治体の首長らからは「この人には何を言っても届かない」「辞任に値する」との声も上がった。


※10日 2時30分 【青島顕】記者も、【鉢呂経産相:失言 福島「ふざけるな」「くだらない」の声】の記事の下記の内容を一人で南相馬、猪苗代町、白河市、飯舘村の菅野典雄村長、田村市、福島県外の原発発作業員、民主議員2名の計8名へ電話もしくは同時取材か?(9日夜から10日2時30分の間に…最長で、真偽不明な「放射能をつけたぞ」の発言があった8日夜から10日2時30分の間に取材した記事ということになる)

①福島県南相馬市の自宅が立ち入り規制中の警戒区域(原発から20キロ圏)内にある主婦が⇒「『死の町』とか『放射能をつける』とか、住民にとっては言ってほしくないこと。子供にもそういう目が向けられていると思うと怖い」と話す。

② 第1原発が立地する大熊町から猪苗代町へ移っている避難者⇒「あそこを見てきたら、まともな街じゃないということは誰でも分かるが、『死の町』とまで言うのなら国はもう住めないと早く宣言してほしい」といらだちを募らせた。

③大熊町から白河市に避難している元畜産農家⇒原発事故のため廃業に追い込まれた。「肉牛30頭を置いて来ざるを得なかった人の気持ちを全く理解していない。こうした発言が風評被害を拡大させることになるのだろうが、この人には何を言っても届かない」と語った。

④計画的避難区域に指定されている飯舘村の菅野典雄村長は「ふざけるなと言いたい。我々は放射能で何十年も苦しまなければならない状況にある。政治家としてまともに理解しているとは思えない発言で辞任に値する」と怒りをあらわにした。

⑤大熊町から田村市の仮設住宅に避難中の元原発作業員⇒「原発作業員たちが事故をどうにか収束させようと懸命に働いているのに、開いた口がふさがらない」と話す。

⑥現在も福島県外の原発で働いている双葉町出身の男性⇒「『放射能をつけたぞ』は子供じみていて本当にくだらない。そんな発言をするくらいなら視察に来ないでほしい」とあきれた様子だった。

 ◇民主議員も戸惑い
 鉢呂経産相の発言には民主党議員からも戸惑いの声が上がった。

⑦福島県出身の山口和之衆院議員(比例東北)は「言葉だけでは判断できない。今、福島は復興に向けて全力で戦わなくてはならない時。揚げ足取りで国会がストップするようなことになってほしくない」と話す。

⑧古賀一成衆院議員(比例九州)は「責任者として現場に行ってきたことを何か表現したかったのだろうか。こんなことで、もし政権がガタガタするなら日本の政治は世界の笑いものになる」と述べた。


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