@nyantomah
にゃんとま~

★【@HEAT2009しゃま炎の写経連投】【TPP国際シンポ2013年5月29日】 #anti_tpp
(@HEAT2009)本日のTPP国際シンポジウム。いろいろ興味深い発言があったが、今回はジェーン・ケルシーの発言内容を中心に要約して以下、連投。まずは原中代表の挨拶的な部分から。その後、ケルシーの発言を中心に。

原中勝征TPP国民会議代表(前日本医師会会長)
 私たちは4月23日、米国へ渡って米国側のいろんな担当者と話をしてきた。‥‥いろんなことが判ったのは、例えばシンガポール会合のときには、新しい参加国に関しては新しい提案とか要求はいっさい認めないということが決議されている。私たちは、日本の2千年の歴史がコメを中心として生まれてきた、これが単なるお金だけで人間の価値まで判断されるような社会になっていいのかということを記者会見で申し上げた。ワシントンポストは4段抜きで書いた。日本人の記者もいっぱいいたが、日本では1行も載っていない。

 自民党は先の衆院選挙において、TPPに反対すると明記。この会(国民会議)にも実は2百数十人、自民党の人が入っていたが、安倍政権ができたと同時に全員が引き上げてしまった。なぜ政権ができたときと野党にいたときで、国会議員としての態度を変えるのか。米国では上院議員も下院議員も全部自分の意見を持って行動している。やはり一人ひとりが国民に選ばれた人であるならば、国会議員としての義務を果たしていただきたいというのが私たちの偽りのない気持ち。

ジェーン・ケルシー
 私たちは同じような懸念を共有しています。TPPは私たち相互の国のためにとっても国民にとっても良くないという懸念を共有している。安倍総理がTPP交渉に参加するべきだと論陣を張ったときに説明として上げたのは、日本が参加すれば交渉において主導的な役割を取ることができると。ですので、まず、安倍総理がいった『TPP交渉を主導する』ことがなぜできないのかというところから話を始めます。

 TPPは米国が米国の企業のために作っているというそういう枠組みです。ですから、米国の交渉担当者も米国の大統領はましてや日本が米国の野心に立ちふさがることなど許すはずがありません。まずこの交渉に参加しようとしたときに日本が受けた扱いを見ればそのことははっきり判ります。3年間の交渉が続いており、17回目の交渉がペルーで終わったところです。次のラウンドはマレーシアで7月15日-25日に行なわれる予定で、交渉は10月に完結させようということです。

 日本は最後の2日間、マレーシアにおいて交渉に参加できると言われてます。日本はこの期日を変えて交渉に参加できるようにしてほしいと米国に言ったが、答えはノーでした。日本は18回目になってようやく最後の2日間、交渉に参加できるが、日本は今までのテキストを見ることなく参加する立場になってしまうのです。しかも全くいままでの文書を見たこともないのにそれまでに交渉に参加した国々で合意が成立したものは無条件でそれは受け容れるということで交渉に出て行くことになるんです。しかもそれまでに合意されていることは再交渉はできないとされているのです。既に発表されているところによると、このまえ終わったラウンドと7月のラウンドの間に追加的なラウンドを行なって、日本が交渉に参加する前になるべく多く追加的に合意をしようと言われています。

 つまり、こういった交渉に日本が参加する上でどんな役割を日本が求められているかということを今の話は如実に物語っていると思います。日本が交渉に参加することができたとしても、日本の議員でさえも、合意ができなければ条約の文書を見ることはできません。日本の一般国民ももちろん見ることはできません。交渉が妥結してから、あるいは交渉が途中で中断された場合でも、それから4年間が経たなければその文書の内容は見ることができないのです。ということは、期日ははっきりしていないが、無期限の間、参加国の企業が交渉している内容は秘密裏に行なわれている内容であるのに、それが妥結、交渉が終わるまでは見ることができないという立場に置かれているのです。全ての交渉参加国がそうなっています。

 しかし特に日本がTPP交渉に参加するにあたって課せられた条件は異例だと思います。安倍総理とオバマ大統領の間で合意した内容として公表されてる内容というのは、米国で公表されてる内容とは全く違ったものになっています。日本ではいくつか農業の分野では例外的な部分が許されると伝えられています。しかし、米国で公表されたものにはそんなことは書いてません。米国では、日本は、日本の保険、新たなガン保険や医薬に関する新製品は発表しないと言われてます。日本の発表されたものにはそんなことは書いてありません。

 ほんとうにいったい何が起きているのでしょう。日本政府が合意した内容を見てみると、既にもう異例の譲歩がなされていることが判ります。通常の排ガス規制にかなわなくてもいいという特別の合意の下でかなりの台数のアメ車の輸入を許すという合意がされた。しかし米国は、日本車にかかる関税を最後には外すといってるが、外すのはTPPの合意ができてからほんとの最後の最後の関税が外されるそのときになってようやくという条件になっています。米国と豪州の合意を見てみると、18年間というものもあるが、例えば砂糖関係の製品については決して関税を除去することはないといってる。ということで、日本がいま約束を実施するといっても、米国は18年経っても、或いはもう決して約束を果たすことはない可能性すらあるんです。

 日本は交渉に参加するといったところから二種類の交渉になっているということです。一方の交渉では29の章、部会全部、全ての参加国をカバーするという交渉。二つ目のパラレルの交渉というのは、日本と米国だけの交渉です。一方では全て自動車とかそういった問題点を包括しているが、米国側が日本の自動車を巡ってより発言権が強まるような形で交渉がされています。例えば米国の自動車を日本で販売する上で米国に不利になっているという販売網をもっと米国に開くような交渉です。米国流のやりかたを許すような認証の仕方とか技術的な交渉をするような。また、自動車に、よりクリーンなテクノロジーとか新たなテクノロジーを入れようとすることに対する制約。日本のメーカーが持っているような金融的なインセンティブで外国のメーカーにはないようなものにもアクセスできるようにしろということも。つまり、米国と日本の自動車について、まったく別個の、他の交渉が存在しています。また、米国が非関税だといっているもの、日本国内の規制や政策というのもあります。

 こういった交渉でターゲットとされるような日本の規制や制約だと米国が言ってるものというのは、米国の貿易の障壁であるといっているそのページに行けば全てどんな苦情が申し立てられているか読むことができます。つまり、米国や外国の企業が日本でその業務を始めるということです。小売やスーパーマーケットといった流通業、公営企業、JAを通じた農産物の流通、みなさんの税金が使われているような政府調達、ゆうちょや保険や配達)、共済のような協同組合、こういったこと全てが日本と米国との間だけでTPP交渉とは別トラックで交渉されることになります。

 しかし、米国側が、日本がこの別個のトラックで行なわれていること全てに妥結するまで、そしてそれを実施するまで、しかも米国が満足する形で実施するまでは、TPPは法律的には実行させないと、効力をもたないと言っているんです。ということで、安倍総理には申し訳ない言い方になるが、こういった扱いをされているということが、日本がTPP交渉において指導力を発揮するということにはとうてい聞こえません。つまり、交渉の条件をつけることから成果を握るまで全て米国の主導です。

 自民党はTPPに入るときに6項目、TPPに関して守り抜くべき国益というリストを出しています。その1番目は農林水産品の関税、これは対象としないといってます。しかし、さきほど申し上げたように米国で公表されているものにはこの項目は入っていません。ここでひとつ米国が農産物の交渉についていかに偽善的であるかというお話をします。米国は、米国の市場アクセスについては二国間でTPPにおいては交渉するといっています。ということは、違った国に対しては違ったことを言うことが可能になります。また、FTAを既に持っている国との間ではこういった農産品についての交渉は再交渉の対象にはしないと言ってます。米国は豪州に対しては、こういった理由をもとに砂糖については何もアクセスはさせないと言ったんです。そして再協議することを拒否しています。まだ合意ができていないNZ・マレーシア・ブルネイ・ベトナム・日本との間でしか交渉はしないと言っているのです。米国はこのようにひとつのルールでやっているわけではないのに、日本は全く例外は認めないと米国に言われているんです。米国が例外を日本の与えるとしても、NZの貿易大臣は日本記者クラブで農産品について例外は認めないと言っています。豪州も同じ立場を貫いてます。ということは、自民党がいっている1番目の条件は果たせるわけがありません。

 2番目の自動車等の安全基準・環境基準・数値目標等。排ガス等も入っているこの2番目ですが、さきほど申したように、米国が拒否権を行使できる別個のパラレルな交渉の対象とされています。ということで、自民党が出している2つ目の項目も実施はできないです。

 3番目、国民皆保険・公的薬価制度。で、特に重要なガン保険は既に日本は譲歩を迫られてます。国民皆保険制度は米国の保険会社から見ると非常にうまみのある市場だと見られているのです。で、金融サービスの分野では、特別な付属文書がこの保険については付されているということです。リークされている医薬品に関係の文書によりますと、買入れができるようにしようということがいわれていると聞いています。これは、知的財産権や特許やジェネリック医薬品に関わってくる大きな問題です。そして非常に皮肉な名前ですが、透明度を高めるというチャプターにも関係しています。つまり公的な医薬品の買入れについてもっと外国の企業も入れていかなければいけないということにも繋がります。ということで、自民党の3番目の公約も無理です。

 4番目の食の安全安心の基準も、もう既にBSEへの基準についての変更が行なわれたということで既に損なわれてます。バイオ企業が遺伝子組み換え食物についてそれを表示する義務がないというようなことも言ってます。消費者の食の安全もTPPによって損なわれる部分が多々あります。たぶん、いちばん危険な部分というのは、規制上の一貫性。これは各国の政府が基準として証拠を出すべきだということ、一般の人の利益が損なわれないような食べ物を選ぶというその証拠を出すべきだと書かれている問題だが、しかし食の安全を巡る全ての国の政府の政策とか規制について、外国企業も影響力を及ぼせるとも言われているのです。ということで、4番目の食の安全も損なわれています。

 5番目、ISD条項。リークされてることに基づくと、オーストラリア政府だけがノーと言った唯一の国です。いくつか、環境や食の安全ではじゃっかんの米国側の揺れが見えるところがあるが、投資に関しては米国は全く頑として譲歩する態度は見せていません。こういった米国の強い力はいろんなところに見られます。金融危機に関連する規制、最低賃金の条項や労働者の安全といったところの規約さえ損なうことがあります。原発の段階的撤廃についても。気候変動への対策についても。あるいは民営化を逆行させるということについても全く貿易、通商と関係のないところでも沢山のことが実は言われているんです。ということで、5番目も当てはまりません。

 6番目の政府調達・金融サービス業の中で、なんといっても米国が狙っているのは、ゆうちょ。また、地元の生産やサービスを利する形で中央政府や地方政府が支出するこのお金も米国は狙っています。つまり、ゆうちょとかかんぽとか共済とかそういったところ全てに関わる問題です。また、米国議会がいうところの為替操作、日本が円安誘導しているとからなんらかの規則を設けるべきだということも言われています。金融サービスの中では米国は日本の金融セクターをオープンにしてほしいといってるだけではないんです。グローバルな金融危機が起きたときためのの規制も押し付けて日本の手を縛ってしまおうということも目論んでいます。このISD条項と絡んでということですね。ということで、6番目も当てはまりません。では、問題は、なぜ日本はこんなことをしてるんでしょう。

 首藤信彦
 TPPに参加するというのは、TPPに参加するんじゃなくて、日本の場合は平行協議が行なわれてるんですね。平行協議で殆ど今まで米国が要求していたことを呑んでしまったということですね。他のTPP参加国で、日本と同じように平行協議をしてハードルを下げて入った国はあるのかどうか。

 それからまた、NZにしてもカナダにしても、外相は日本を簡単には入れないと言ってたのに、急に入れることになった。これは日本政府と二国間協議があったんじゃないかと思いますが、それはどういうような二国間協議があって、NZやカナダの外相が日本の参加反対を取り下げたのか。

 ジェーン・ケルシー
 まず2つ目の質問に答えます。米国が日本は参加するべきだと決めたところで、他の国はどんな条件も課すことができなくなったという事情があります。1つ目の質問は、日本にとっての手続きは独特なやりかたです。カナダとメキシコが参加するとなったとき、条件付けとしてパラレルな協議が行なわれることはありませんでした。このパラレレルな話し合いは二国間の米国の日本のFTAについても使おうということにもなるし、TPPにおいてもパラレルな協議をしているということは、結局は最終的には米国が決定権をもつということにしたいからやっているということです。

 2つ重要な疑問を呈さないとならないと思います。日米の間で合意したということはその他の参加国に対してもこれを有効なものとせざるをえないのかということがまず一つ。これについての答えはノーだと思います。あくまで日本と米国との間のその脇で行なわれた協議だということになる。しかしTPPのメカニズムを使うことによって実行は要請することはできるということにされると思います。そして今までに出てきているさまざまな問題点については全ての変更が実施されてからということになるんですね、TPPの合意がされるというのは。

 2つ目の疑問は、TPP交渉参加国は、全てのTPPの合意ができるというのは、米国が日本に対して要求している条件が成立したときになるということが解っているのかという疑問。解ってないと私は思います。しかしいい報せがあります。つまり、これはもう永遠に続くということです。

 会場からの質問
 ケルシーさんに。日米の平行協議に関して、これは米国が望む形での解決をしない限りは米国はTPP交渉の合意を拒否するとありますが、そうすると、逆に言えば平行協議で日本がその結果、法制化とかを含めて決定を延ばせばTPP合意自体がずっと遅れるということを意味しているのか。

 ジェーン・ケルシー
 私がご質問に答える一番いいやり方というのは、米国の通商代表代行(マランティス)が日本と米国の通商交渉に関して語った言葉を引用することだと思います。で、このTPP交渉を行なうがそれと平行して自動車協議、また非関税の協議も行なうものとすると。これは同じタイミング、スケジュールでもって行なわれていくものとする。つまり、全て、自動車協議についても非関税措置についての協議も、このTPPの協議が終わらない限りそれを全て終えるということにはしないということです。全てタイミングを合わせるとはそういう意味です。

 ということで、あるジャーナリストが質問しました。TPPの交渉というのはいわばブロック、封鎖された常態か、日本がこれに合意しなければ、と訊きました。答えは、まだまだ日本とやらなければならないことがたくさん残っているというのが答えでした。つまり自動車分野、非関税措置の分野、農産物を含む市場アクセスの問題についてもまだやらねばならないことがたくさんあるというのが答えでした。そしてこれを全て終えるというのは同じ時期にクローズということにすると。つまり、日本が頑張ってこれに妥協しないと言い続ければ、みながTPPからは救われるんです。

 ロリ・ワラック
 TPPにおいて米国は日本から何を得ようとしているのかということで語るように言われました。ただ、質問になりますと、どの米国を言ってるのかしらと。アメリカ国民という米国ですか。民主党も共和党も独立系の無党派層も、基本的に米国のやっている貿易協定を20年間みていても、どの政党がやっていることに関しても支持率は低いわけです。TPPのベースとなっているNAFTAはノーモアということが唯一米国人が合意しお互いに共有しているものです。こういった貿易協定のモデルによって日常的に痛みを被っているからこそ、政治的に分断されている国においてもノーモアというとこではコンセンサスを得てます。TPPは明らかに国民の願いではないんです。米国の大手企業のやろうとしている思惑です。米国の大企業がしようとしていることは米国の国民にとっても良くないし、日本の国民にとっても良くないし、マレーシア・チリ・ペルーの国民、どの国民にとってもいいことではありません。なぜ私みたいな人間がここに来て米国の企業に問題があると言ってるのかしら。

 2つの環境団体の代表、労働組合からは15人、米国企業の600社から交渉に当たる人々に対して様々なアドバイスを提供しているという環境です。フロマンUSTR代表は、元シティグループの人間で、それにプラス、大企業から与えられている顧問が600人います。遺伝子組み換えのGMOをやっている大企業から農業担当の交渉人は来ています。IP(知的財産権)に関する交渉人は製薬業界の出身です。ですから、貿易交渉・貿易協定という場を借りて、米国の大企業が交渉という形で、ネオリベラル的なアジェンダをもってやっているといえます。大企業の侵略といってもいいわけで、トロイの木馬と考えていただければ、名目は貿易協定だが本質は違うことがお分かりいただけると思います。TPPのなかには29のチャプターがあるが、貿易に関するのは5ということになります。その他は違います。

 いま安倍総理が国民の皆さんに言っている公約は、クリントン大統領が20年前、当時われわれにNAFTAについて言っていたことと全く同じで、そっくりそのものを言ってます。希望が持てる未来のために効率をあげて雇用を促進し、そして成長を促すものであると定義をしています。米国をみていただければ解りますが、私たちもたいへん苦い経験、悪い思い、そして痛い教訓というものを経験してきました。500万人の製造業に従事していた人間が19年間でいなくなってしまった。ということは、4人に1人分の仕事が製造業では無くなっていったことになるし、工場の数にすると4万2千の工場が閉鎖されたという状況があります。最低賃金においても良い結果はなく、格差はどんどん拡がってます。大卒の仕事までオフショアに行ってしまって、大学にいってエンジニアになっても仕事がないということでブーメラン現象と米国では言ってますが、ようやく高校を卒業して大学に入って家を離れた子供たちが大学が終わると仕事がなくてまた家に戻ってくるという現象が続いています。

 そして食品安全のほうに行きますと、食品の輸入はNAFTAが締結されてから65%増えて、輸出もしているが、米国の食品安全基準に合わないものが入ってきているゆえのトラブルが頻発しています。小規模の農業従事者20万人の人たちが仕事がなくなっている。農産品価格の乱高下、そして輸入が増えていることで仕事がなくなっています。ただし大企業間の中で食品を実際に消費している部分とサービスセクターの部分という所での大企業のグループ内のやりとりで、巧く数字を操作してあたかも伸びてるかのような操作もできます。

 医薬品も、われわれ20年間、NAFTA・WTOが入ってきてからどんどん薬の価格があがっています。貿易協定という名目をもって医薬品の価格をあげるという思惑を海外にも展開しようとしているわけです。

 公的な意味での感心の高い部分において裁判沙汰になってしまっているのは、この20年間のNAFTAで4億5千万相当の金額の訴訟案件につながっています。それは水であり、区画ゾーニングであり、木材、ライセンス(免許)の部分、水の使用などについて、様々な訴訟になってます。

 TPPは中でも最も危険な領域と言えます。ISD条項を日本が呑むことになると、米国企業が日本で1400社ぐらい登録されているが、TPPが日本政府の後押しを受けて署名された際には、日本政府を相手取って行なうISD訴訟をこの米国企業が行なうことができる立場になります。オバマ大統領はTPPを推すと言ってますが、米国の50州の議会はISD反対(主に共和党)といってます。おそらくオバマ大統領はプッシュするでしょう。三本の矢は中々折ることができないといわれてますが、安倍総理の三本目の矢であるTPPが日本を壊すこともありえるのでは?

 さきほどケルシー教授が言っていた日米首脳会談(共同声明)のオバマバージョンと安倍バージョンですが、米国議会は基本的にオバマバージョンしか知らないので、安倍総理のTPPで守り抜きたいという6項目に関してはいっさい聞かされていないわけですから、日本側は全て譲歩して入るんだなという印象でいます。安倍総理としては強い日本を取り戻したい、世界のリーダーになりたいと言ってらっしゃるようですが、米国議会から見れば、日本はTPPに入ってブルネイ・グアテマラと同じ扱いになりたいんだと見えるわけです。

 ぜひ日本の皆さんに伺いたいのは、公式文書の閲覧もできない、サインしてからでないと一項も見ることはできない、しかし見てからでは一文言たりとも変更できない、それも10カ国が3年間決めてきた内容に関して全て条件を呑まなきゃいけないと、なぜそれに同意したいのかと。ブルネイは第一日目から交渉の席に着いているので公式文書を見ることができてますが、日本はいっさいそれを見ずに7月24日に公式文書を見るまでわからないのに、それでも、全て呑んで入るとなぜ言うんでしょう。

 これは悪い流れで心配ではありますが、これは止めることができるんです。私たちが言ってるドラキュラ戦略でTPPを太陽の下に持ってきて一般の人にちゃんと見せてあげなくてはいけないと申し上げてます。ドラキュラは夜間ですから、昼間、太陽の下ではなかなか仕事はできないと。我々は国民としてその結果に対して変更をかける力を持っているわけです。私どもは国民にうったえかけて、そこで一致団結して真実というものを公の場に出して、こういった大企業の思惑に乗らないように、こういう内容に対してきちんと闘うことができるものだと確信しています。

 金鐘佑
 米韓FTAが締結されてから1年という歳月が流れました。締結前は、懸念する声が非常に高くありました。韓国では大変強く反対しました。とりわけ、BSEとISDの問題が大きな争点でした。とりあえずコメ市場に関しては開放しないとなっていました。しかし、コメ市場は開放しなかったが、いったいいつまでこれを開放せずにいられるのかというのは不透明です。米韓FTAは、締結されてから1年2カ月が経ったが、未だに今後どのようになっていくのかを知るのは難しい状況です。

 こちら(手に持っている紙)は韓国政府が発表した韓米FTA(1年間)の成果というものです。これはそもそも、米国が発表したものを集めたものです。この共通した内容は、輸出が大きく増え、輸入に関しては予想よりは伸びなかったというものです。これを見ていると、韓米両国の立場が矛盾してると思わざるを得ません。TPPを締結すれば、日本の輸出が増え、輸入も増える可能性は十分にあると思います。しかし、農産物の輸入はなかなか防ぐことは難しいでしょう。一時的にそれができたとしても、それがいつまで続くかは不透明です。

 いま韓国が1年の間で経験したいちばん大きなことは、ISDの問題、これがひじょうに広範囲で、予測不可能なものだったという面です。これまで政府の政策に関しては、行政訴訟というものが起こされて、国内で利益というものが計られてきました。ところがISDは、このような公共的な紛争を国内裁判所ではなく、国際的な仲裁手続きにかけようというものです。また、これらの専門家は、殆どが白人で、構成員は15人しかいません。アジア人は一人もいないんです。アジア的な価値というものが仲裁判断の中に取り込まれることは全く期待できないことになります。

 韓国は1960年代に、ISDにかかわるICSID条約に加入しました。しかし、これまでにISDは一度も起こされたことがないということを根拠にして韓国政府はFTAが締結されたとしてもISDが起こされる可能性はほぼ0%だと説明してきました。ところが昨年、米韓FTA締結後に、韓国において始めてのISDが起こされました。

 簡単に事件を紹介すると、ローンスターという会社が韓国の外換銀行に投資をしました。これは、韓国の法律に違反するものだったので韓国政府が合法的にこれを規制しました。その結果、ローンスターが外換銀行の再売買に時間がかかったということでこのISDを起こしたわけです。ローンスター側が韓国政府の措置は投資家の利益に反するとしてISDを起こしたわけです。実際には米韓FTAを根拠にしたISD訴訟の提起ではなかったが(※実際は韓ベルギー投資保証協定を根拠にしたISD提訴)、同一の内容でしたし、ローンスターが米韓FTAを根拠にしてISDを起こすことも十分に可能です。

 現在は裁判部が構成された状況です。アメリカ人1名、イギリス人1名、フランス人1名で、裁判部が構成されました。もうすぐニューヨークのICSIDでISD裁判が行なわれます。専門家は韓国がこのISDで負ける可能性があると見ていますが、韓国政府は120%勝つと言ってます。もしもこの訴訟で韓国が負けることがあれば、ローンスターに対して天文学的な賠償をしなくてはいけなくなるのですが、その賠償額は国民が負担するわけです。

 たくさんの議論の末、韓国の国会は、少なくともこのISD条項に関しては韓米FTAの中で修正するかまたは削除しなくてはいけないというふうに、その方向で再交渉するという決議をしました。現在、韓国政府は、再交渉を行なう予定だと言っているが、これはリップサービスにすぎないのでないかと思われますし、また米国がこれに応じるか甚だ疑問です。

 このようにTPPがもし締結されれば、公共政策の構造がこれまでとは全く違うものになってしまうわけです。韓国も同様ですが、もっとも準備不足なのは日本政府のように見えます。これまで話されてきたように、秘密主義の問題があります。実は米韓FTAが締結された当時、韓国国会で批准同意案が検討されたんですが、そのときに国会の中で催涙弾を投げた議員がいました。あとから、なぜ催涙弾を投げたのかその意図を聞きました。国民が今後、米韓FTAによって流すことになる涙を、そのことに責任を負うべき国会議員たちが先に流すべきだと考えたということでした。日本はこのような変化について準備はできていますか。以上です。

(@HEAT2009)本日のTPP国際シンポ。ジェーン・ケルシー、ロリ・ワラック、金鐘佑の講演はこちらで視聴できる⇒http://bit.ly/112wiHN 後半のディスカッションはこちら⇒http://bit.ly/17smzDH その後の記者会見⇒http://bit.ly/18yIo1r


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