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Great Dance

INTERVIEW SAM RYSER(DRIPPER WORLD) & SONER STAMPLEY EL Zine Vol.40より転載

ニューヨークのブルックリンの横丁に店舗を構え、惜しまれつつも2018年に閉店した伝説のパンクフリーマーケットストアDripper World。その店主であったSam Ryserと伴侶のSomer Stampleyが来日し、2020年1月11-13日、東京は南青山の複合アート/フード施設『COMMUNE 2nd』でPop up(アート展示会)を開催する。2人は共にニューヨークのアンダーグランドDIYのパンクシーンで活動するアーティストでありながらも、彼らの他に類を見ないオリジナリティを有する優れたアートは世界中で瞬く間に人気となり、世界中の多くのパンクバンドのアートを手掛け、複数の国でPop upを行ってきた。また、彼らが自主で製作したアートブックは世界中のアートストアで販売され驚異的な売り上げを誇るなど、もはやその影響力はアンダーグラウンドのパンクシーンには留まらない。彼らの来日を記念し、2人にインタビューを行った。
Shogo(GREAT DANCE)


■自己紹介をお願い。
Sam「Sam Ryser(サム レイザー)」
Somer「ハロー、Somer Stampley(ソマースタンプレー)です」

■いくつだっけ?
Sa「30歳」
So「30歳」

■どこの出身なの?
Sa「ニューヨークで生まれて、基本的にこれまでずっとニューヨークに住んでるよ」
So「ミシシッピ州の出身で、ニューヨークには7年前から住んでいるわ」

■バンドはやってる?やっていたらキャリアを教えてくれない。
Sa「主なバンドは、Crazy SpiritとDawn Of HumansとMurderer。最初にバンドを始めたのは、高校生の頃だったな。SMEGMAってバンドだった。 Eugene (Cheena、 Crazy Spirit、 Dawn Of Humans、 Perdition、 Pinocchio、 Slender、 Spider-Man、Pinocchio)に誘われて始めたんだ。その後オレは、DAWN OF HUMANSに2006年に 加入して、その時のメンバーはEugeneとPatrickでギターとドラムしかいなかった。その後、DAWN OF HUMANSはEugene、 Patrick、 Keegan(Anasazi、 Cheena、 Pinocchio、 Slender、Thriller)、 Emil (Dawn Of Humans, Hank Wood And The Hammerheads, L.O.T.I.O.N., NARC, Rosenkopf、あと10万個くらいのバンドとかプロジェクトをやっている) とオレになって、最終的には、オレとEugeneとEmilとMateo(Black Boot、 Dawn Of Humans、 Long Pigs、 Pobreza Mental、 Warthog)というラインナップになったな。CRAZY SPIRITはオレとHenry(Hank Wood And The Hammerheads、Anti Armada、 Murderer、Doll house)とEugeneとWalker(Cheena) で2008年に始めた(2017年に解散)。MURDERERは2011年にデモを出したバンドでHenryとEricと結成した(2018年に活動を再開して12EPをリリース)。あと、オレはSLENDERのメンバーだと思う。たぶんね。辞めてないし。」※SLENDERは曲のコンセプトによりメンバーが流動的に入れ替わるバンド
So「バンドをやったことは一度もないの。私は聴覚的な人間じゃなくて視覚的な人間だと思うの。音楽はとても好きだけど、音楽を作ろうという強い欲求に駆られたことは一度もないわ」

■いつアートを始めたの?
Sa「いつ始めたか思い出せないくらいずっとやっている」
So「アートを始めたのはだいぶ前だけど、ずっと自分の作品が嫌いだったの。今の切り絵のスタイルを始めたのが4年前で、そのやり方がとても気に入ったて、今では自分の作品がとても好きになれてとても嬉しいわ」

■誰か特定のアーティストに影響を受けているの?
Sa「もちろん。影響を受けたアーティストのめちゃくちゃ長いリストを作ってやってもいい。でも、多くの影響を受けたアーティストの中でも、最も影響を受けたアーティストの2人は横尾 忠則とGee Vaucher(CRASS)だな。横尾 忠則は彼の生涯のキャリアで流れるように色々なアート手法や精神世界を経験してきたところが好きだね。Gee Vaucherの一番好きなところはCRASS Recordsのアートの最も重要な役割を担ってきたところかな。他には、いつも外にいるときは目を見開いて、イケてるグラフィティとかアートにアンテナを高く張るようにしているよ。クールなレタリングとかロゴとか、エンブレムとか。特に手描きのやつだね。ベストなアートは飾るために特別に用意された場所、例えばギャラリーや美術館にだけにあるんじゃないからね」
So「そうね。サイケデリックとポップアートと風刺画がとても好きなの。あと、沢山のコミックや漫画を読んでいるの。だから、いつも自分に影響を与えるフェイバリットなアーティストに触れているわね。横尾 忠則とかKing Terry(湯村輝彦)、萩尾望都や楳図かずおとか多くの日本人のアーティストに影響を受けているわ。あとはホラーやサイファイもとても好きなの。あとはインスピレーションを得るためにいつもアニメを観ているわね」

■アートを作るプロセスを教えてくれる?
Sa「自分が手掛けてきた多くの作品では、シルクスクリーンのプリンティングが一連の流れの終着地点になることが多かった(T-shirtsなど)。最近、自分に『作品のオリジナルイメージは忘れろ』と念押しをするようにしている。オリジナルイメージは自分の頭の中に染み込んだ最も貴重なヴァージョンだけど、プリントをすることで、そのイメージは全くチープで手頃なものに成り下がってしまう。オレは情報量の多いオリジナルイメージをなるべく忠実にプリントしようと準備するのだけど、だからこそ、自分の中の繊細な感覚がたびたび自分をひどく悩ませてしまう。オレはそのプリントされたモノがそのモノが持てる限りの"オリジナル"だと自分に言い聞かせて、オリジナルから意図しない方向へ散り散りに遠ざかってしまうモノを作る妥協を許し、製作に対する臆病心をなだめて取り組むんだ。そして、そのオリジナルイメージの原型たちは結局ボロボロになって破壊されてしまう運命にある。だって、製作の唯一の問題がその終着地点、正確にいうとプリンティングにあるから」
So「私のやり方はいつも時により違うのだけど、共通しているのは、まずおぼろげなアイデアや組み合わせのラフ画を作るの。そしていくつか切り絵のための紙を切って、切った紙片をいい位置と配色が決まるまで置いてみるの。何パタンも紙の配置を変えてみて、ベストポジションを決めるのよ。アニメーションの映像もHank Wood And The Hammerheadsのプロモーションビデオで作ったことがあるんだけど、映像もほぼ同じプロセスで作成しているわ。ただ映像はもっとプランニングに気を遣う必要があるわね。ストーリーボードを使って、出来るだけ紙を裁断して。その時糊は使わないから、何枚も紙片をなくしちゃったりして」

■アートを作成するときに重要視していることは?
Sa「アートは自分の声を表現する最適な方法だと思っている。自分が提供できる最善の方法だし、自分が一番コミュニケイティブになれて、何かを最もクリアに表現できる方法だと感じている。でも、その声が流れを掴んで簡潔な何かとして”話す”ためには、産みの苦しみを伴うけど」
So「自分自身のために作品を作ることが好きなの。それって自分が目的を持っているって気分にさせてくれるの。プロダクティブな気持ちでいるってとても大事なことなの」

■今までどんなバンドのアートを作ったことがあるの?
Sa「これまでやってきた自分のバンドとRoyal Headache、 Mystic 100’s、 Power、 La URSS、 Clinton Albert Feissner、 Hank Wood and the Hammerheads、 Sheer Mag、 Geld、 Muro、 Total Control、 Missionary、 Cum、 Daddy Longlegs、 Rixe、 Juanita y Los Feos、 Rakta、 Palberta、 Hoax、 Impalers、 S.H.I.T.、 Ice Balloons、 Mind Control、 Nomad….とか多分他もあるんだろうけど、他はちょっと思い出せないや。あはは」
So「Hank Wood And The Hammerheads、Dame、 Heterofobia、 Honey、 Xidentity! 」

■Dripper WorldとDripper Worldがあったブルックリンのパンク横町の誕生の話を聞かせて
Sa「その横町はいくつかの店舗がずっと面していて、輸送コンテナがドアと窓に店舗を遮るように置かれていて、店舗の移動がありながらもしばらく存在していた。友達のDaveってNandasってバンドをやっているやつがいるんだけど、路上で本を Matty (Flykills) と Diabloってやつと売っていたんだ。年1くらいでNandasがやっているディナーパーティでDaveがDiablo はその横丁の空き店舗で寝起きしているのを教えてくれて、店舗をイリーガルにそこでオープンできるってのを確信した。そして、彼らは路上からその横町の店舗にビジネスを移したんだ。オレも続いて、彼らの本屋のすぐ近くでDripper Worldを構えて、5年くらいやっていた。まあ最高の魔法のような場所だったよ、同時にその横町の中でも最悪な小屋みたいな狭い場所だったけど。結局、所有者が、送電を停止したりして場所を奪い返しに来て、オレはその場所を去ったんだ」

■Dripper World ってどんな意味?
Sa「DRIPPERってのは今まで自分が一度も使ったことがないバンド名で、WIPERSにインスピレーションを受けた感じ。ずっとクールな名前だと思っていたんだ。『A wiper』ってのはひとつの物体で『拭くもの』だけど、また、バンドの特定のメンバーの比喩表現だと思っていたんだ(Wipeは消去する、殺すという意味がある)。だから、『WIPERSのどいつが"消し屋"なんだ?』って思ってて。あはは。それで、そんな言葉遊びでDripperは『最高にイケてるやつ』(Dripとはスラングで究極にファッショナブルまたはセクシーな見た目、状態を表す)。Worldはオレの店を始めるときはWorldを名前に入れるのが必要だったんだ。というのも、Vivienne Westwoodを彷彿させてしまうオーブと地球の絵を描きたかったのでその弁明が欲しかったんだ。店は違う星からやってきたジャンクショップってコンセプトを考えていて、足を止めて立ち寄った人がそう感じるように期待していた。店舗にあった商品は普通の人にとってはガラクタに思えるようなものだけど、Dripperにとっては必需品だったみたいな」

■今までどんな場所でPOP UP(展示会)をしてきたの?
Sa「光栄なことに色々な場所でPOP UPをやらしてもらっているよ。ブラジルのサンパウロのRolo SecoとDiscos Sub、コロンビアのボゴタのCasa Rattrap、スペインのコルドバのDolor Local、バルセロナのGuillem(Una Bèstia Incontrolable、Destino Final, etc)のパンクショップのLa Cova、マドリードのManuel Donada。各地で沢山の思い出があるよ。POP UPを実施したオーガナイザーたちは滅茶苦茶忙しいシーンの代表者だったし、イベントがいよいよ実現したときは本当にビビったよ。今までで一番最高の瞬間だったなあ」
So「コロンビアのボゴタにあるCasa de Rat Trap(同国のMUROのメンバーが運営)でアートの講習とアートショーをやったわ。とても素敵なパンクとアートのコミュニティで、忘れられない、とても忙しい日々を過ごしたわ。本当に刺激的な出来事だったの。2018年の4月にはブラジルの巨大なD.I.Y アートスペースのEspaco Breuでニューヨークの3人のアーティストのSam Ryser、 Eugene Terry(Papertown Company)とRobin Pakとグループ展を行ったの。2人の現地の友人のCabuとMateus(Nada Nada Discos)が企画してくれて。世界中でも素晴らしい友達にパンクを通じて巡り合うことができてとても嬉しいわ」

■ニューヨークのパンクシーンってどんな感じ?
Sa「オレは自分たちの周りの人間が好きだし、今のシーンを作り上げている人の方が、同じことの繰り返しをやっているやつより好きだな。最低なことはいつの時代も数えきれないくらい沢山あるけど、嫌な奴は減ってきたな」
So「コンスタントに新しいバンドが生まれていて、沢山の人々が属しているとてもビジーなシーンね。その中には私のとても仲の良い友達もいて、だからこのコミュニティは私にとってとても大事なの」

■仕事って何をやっているの?
Sa「妙な仕事だな。重いものを運んだり、特別なデリバリーをしたり」
So「マンハッタンのコーヒーショップでバリスタとしてパートタイマーで働いているわ。仕事の残りの時間をアートの製作に注いでいるの」

■ニューヨークの暮らしってどういう感じ?
Sa「めっちゃ働いてるで」
So「自分のとても多くの時間をアートの製作に費やしているから、ベリービジーね。99%!。でもこの感じってニューヨークにピッタリだと思うわ。だって多くのモノや出来事がいつも生まれてとてもハイエナジーな場所だから。いつもそのエナジーに圧倒されそうになるんだけど、いつも社会とも接点を取ってバランスを持つことがキーね」

■日本に来たことってある?
Sa「1回だけ!」
So「今回のPop upで三度目よ。ハッピー!」

■Pop upはどんな感じになりそうでしょう?
Sa「ファッキンクレイジーな感じにしたいぜ」
So「とても興奮しているわ。こんな機会に恵まれてとても嬉しいし、フェイバリットアーティストのSamとの共同展で嬉しいわ」

■日本に滞在時は何をしたい?
Sa「活動的に過ごしたいね」
So「一番のプライオリティはPop upをグレートにすること。そして東京に少し滞在して、熱海に行こうと思っているの。色んな観光地で、観光客がやりそうなことをやりそう。花やしきには絶対また行きたいわ。行くのは3回目なの。あそこは世界の中でも特にイカしたところだわ」

■日本の読者に何かメッセージを。
Sa「シーユースーン」
So「私たちの作品に興味を持ってくれてありがとう。Pop upは今までにないベストな感じにするから期待しててね!」


Sam Ryser from Dripper World & Somer Stampley Pop up in Tokyo
日時:2020年1月11-13日
場所:COMMUNE 2nd (〒107-0062 東京都港区南青山3丁目13)


DRIPPER WORLD 
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SOMER STAMPLEY
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COMMUNE 2nd
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