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花主ワンドロ お題「背中」 #花主創作60分一本勝負
ワンドロ開催3回目おめでとうございまーす!

短いですが参加 (`・ω・´)

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◆背中

いつも、見ている背中がある。

そいつはいつだって、先頭に立って走っていた。まっすぐ前を見据えて、振り返ることはない。
だからといって、そいつの背中を追いかけている俺の存在を忘れているわけじゃなかった。むしろ、逆だ。
俺がいるから、そいつは後ろを振り向かない。すべての意識を前方に向けている。
背中を、預けられている。それは、なによりもの信頼の証だ。

べつに、俺の勝手な願望ってわけじゃない。他でもないそいつが、そう言ってくれた。
陽介がいるから、俺はいつでも前を向いていられる、と。

──そして今、そいつは俺の背中に寄りかかって、すやすやと穏やかな寝息を立てている。
見慣れた背中は、見えない。でも、俺の背中にかかる重みと体温が、存在を伝えてくれる。

「おい」

つついても、なにしても起きそうにない。完全に背もたれにされている背中を揺らしてみても、寝言ひとつ飛んでこなかった。

「おい、相棒」

完全に、熟睡している。目を覚ますそぶりは、少しもない。
それどころか、寝心地が悪いから動くなとばかりに頭をぐりぐり背中へとこすりつけられた。はいはい、仰せのままに。

「ま、いっか」

まだ、午後の授業が始まるまでには時間があるはずだ。
陽当たりのいい屋上で、のんびりと弁当食ったあとの時間を過ごす。ただ昼寝してるだけだけど、遠慮もなにもなく体重をかけてこられるこの状態が、なんていうか嬉しい。

だって、そりゃそうだろ。
これもまたこいつから無造作に差し出されてる信頼の証であることを、俺自身が知っているからだ。

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ただのノロケ


02:01 PM - 6 Jun 15 via Twishort web app

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